【バンバリー】


競馬の起源は古くからさまざまな説があるが、近代競馬の根底となる発祥は17世紀のイギリスからと言われている。日本を含め世界で娯楽として確立された競馬も、イギリスでは今日でも貴族の匂いを残している。 レーススタイルも2頭で争うマッチレースから3頭以上で争うスウィープ・ステークスになり、同じメンツと条件で3〜5回走って複数回勝った馬が強いとしたヒート競争(今となっては考えられませんね)を経て、一回勝負の今のスタイルとなったそうです。その1回勝負のレースが後に重要なレースとして格付けされたことから、クラシック(昔からの)・レースといわれるようになり、現代のクラシックレースになっているわけです。世界各国で呼び名は変わりますが、イギリスを例に取ればセントレジャー・オークス・ダービー・2000ギニー・1000ギニー。日本ではオークス・ダービーはもちろん、皐月賞は2000ギニーにあたると言われていますが他はどうなんでしょう?勉強しておきます。そんなダービーもレース名には有名な説があります。
オークスの成功により、牡馬の3歳マイル戦ということで作られましたが、当時としては3歳というのは若すぎ(当時のデビューは7歳くらいから)、マイルも短すぎ(4000mとかが普通)た為、レースとして失敗する可能性がありました。そのレースに自分の名前を付けて失敗した場合貴族として恥になります。 そのため、失敗しないようにジョッキークラブ会長のバンバリー卿にちなんだ名を付けたいと思っていました。一方のバンバリー卿は乗り気になれずにやんわりと辞退しましたが、相手がいかに若年で競馬の世界ではジョッキークラブの会長と会員の関係でしかなくとも、すでに政界の実力者でもあったダービー卿の申し出を断ることもできず、一方のダービー卿としてもここで競馬界の実力者であるバンバリー卿の名を冠することができれば、4年前に誕生したセントレジャー以上の人気を呼ぶレースとなると考えていたので簡単には引き下がりませんでした。譲り合う口調で押し付け合いの議論が続き、最終的にはコイン・トスでどちらの名前を冠するか決めようということになったのです。その結果ダービーというレース名になったと言われています。『今週はダービーだ!』とはシックリきますが、『今週はバンバリーだ!』っていうのはなんか変ですね。ダービー卿が勝ってくれてよかったです。今週はそんな日本ダービーです。府中が変わる1週間。競馬に携わるすべての人が感じることが許されるこの感覚に100円だけでもいいから馬券を買って参加しましょう。

神嶋


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